白薔薇幽閉
作曲:Ryo
作詞:睦鬼
白磁の肌透き通る 添わせる絹滑らせて
鏡揺らすこの姿 見据える微笑のナルキッソス
「美しいという事」が 唯一絶対的な価値
戦禍の惨めな叫び この耳を穢す事はない
楽園の花の香 鬱陶しく立ち込める
幽閉された瞳は 青白く翳る
蠢いてる闇が密やかに鼻先を掠める
もう逃げ切れないなら
この心で強かに燃えるこの薔薇に焼かれて
今すぐ息絶えようか
気に食わないというのなら こちらだって同じ事
凡俗な正義感も その無垢なる美貌でさえも
貴女が求めるものは力と栄光の夢
滴らせた返り血では 華に成れない
煩わしい下界の底から 喝采が聴こえる
もう逃げ切れないなら
高潔なる毒で満たされた葡萄酒の杯
いますぐ飲み干してやる
この僕を暴かないでくれ誰も
世界 選び取る手は 震え
蠢いてる闇が音も無く傍らに寄り添う
もう逃げ切れないなら
この心で強かに燃えるこの薔薇に焼かれて
今すぐ息絶えようか
双子の預言者
作曲:Ryo
作詞:睦鬼
もうすぐやって来る待ちに待った運命の日
輝く春の日に愛を誓う
もうすぐやってくる待ちに待った運命の日
喪失を嘆く最後の雪が降る
純白のドレス纏い 漆黒のベールの下で
リボンで飾るブーケ 餞の白百合
さぁ祈りを捧げましょう 響く歌声(天高く昇れ)
さぁ瞳を閉じましょう
蕩ける くちづけ 下さい
甘く 甘い 眠りを下さい
絶望を涙で溶かして固めたチョコレイト
舌を焦がす棺のキャンディーポット
明日への夢を零したパステルのドラジェ
砂糖漬けの恋デコレートしたウェディングケーキ
葬燭の揺れる影 ハート型のキャンドル
炎に包まれたって 光を見つめて
さぁ祈りを捧げましょう 響く足音(地下深く響く)
さぁ瞳を閉じましょう
清らに 最期を 飾って
甘く 甘い 言葉で飾って
愛し合う二人 繁栄を導く
予言に詠まれた もう一つの未来は…
さぁ祈りを捧げましょう 響く歌声(天高く昇れ)
さぁ瞳を閉じましょう
知らない ただ今は
誰も 時を 止められない
さぁ祈りを捧げましょう 響く歌声(天よりも高く)
さぁ瞳を閉じましょう
蕩ける くちづけ 下さい
甘く 甘い 眠りを下さい
春の夜の夢~或る男爵の来訪~
作曲:Ryo
作詞:しらゆりの会
幾度の 眠れぬ夜を越えて 今 愛しい 人の 元に辿り着いた
あどけなき その唇も指も この 私 狂わす至上の媚薬
その 望まぬ契りなど捨て 今すぐ さぁ私の元に おいで 早く!
愛してる(帰って…)その柔らかな肌は(触らないで)
蝋のように融けて私を包む(ああ もう いい 加減になさい)
美しい(帰って…)怒った横顔さえも(ふざけないで)
蜜のように甘い 誘惑の棘(ああ もう どう しょうもない)
嗚呼 夜に舞う蝶の如く 君まで(何処かへ)
飛び込んでしまいたい(飛び去ってしまいたい) ヒラリ ヒラリ
咲乱れて 高らかに春を謳おう
蕾のまま 季節の中で 立ち止まらずに
咲乱れて散り急ぐ儚い夢よ
抗えども まだ尊い 夜が明けるまでの 夢幻
待っていたぞ 憎き我が恋敵 今 尋常に 決闘を 申し込もう
悪いけれど 恋敵(我が敵) とはまるで人違い(しらを切るな)
剣術は嫌い 野蛮な遊びた(今 すぐ 決闘だ …聞いてるか?)
嗚呼 夜に散る星の光 あの人(僕だけ)
輝かせるだろう キラリ キラリ
咲乱れて 高らかに春を謳おう
戦の果て 血路にだって ほら 花開く
それでもこの手の中に 捨てられぬ剣
私を求めるのならば まず この私を倒してからだ!
女は女らしく抱かれていればいい 男は男らしく、、、聞いていられない
自分さえ逆らえぬ己の真実が 私には あるから
咲き誇りたい嗚呼でも咲き誇れない
この気持ちがわかるというの 今 重ね合う
(このまごころを 受け取ってくれ)
薔薇の棘が戒める この身の運命
(花の褥に 身を埋めよう)
ただ見つめるその瞳に ひとつの答えを
人を無視して話を進めるんじゃない!
この人なら この人だけが 目を背けずに
咲き誇れど散るまでの儚い夢よ
抗えども まだ尊い夜が明けるまでの
抗えども まだ尊い 夜が明けるまでの夢幻