■「初恋芸人」　ＮＨＫＢＳプレミアム　３月１日午後１１時１５分スタート
　主人公の賢治（柄本時生）は売れない若手ピン芸人。客もまばらなステージで、マニアックな「怪獣」ネタを披露する日々を送る。当然、女子からもモテない。だが、ある日、賢治の芸を「面白いです」と褒めてくれる謎の女性、理沙が現れ…。
　「私が演じる理沙は、これまで恋愛経験ゼロの賢治が、どうしても付き合いたいと思うような理想の女性です。いうなれば、アニメの中の２次元のようなキャラクターですね」
　理沙はかわいらしい女の子なのだが、何となくワケありな部分もありそう。「どのキャラクターもストーリー自体も、最初のイメージとは違う方向に進んでいきます。その“変化”がしっかり出るように演じました」
　漫才やコントのシーンも見どころだ。一押しの場面は「柄本さんのすべて」だという。「ドラマで賢治の『心の声』があるのですが、柄本さんが顔でお芝居をしていて、すごく面白いんです！　あと、１人でずっとブツブツ言うシーンも、やけにリアルで面白かったです（笑）」
　今作に登場するのは、優しくて一生懸命なのだが、生きることに不器用な人ばかり。松井自身、以前は「私はどっちかというと、クラスの隅っこの方にいたタイプ。オタクなので…」。だからこそ、「何かのコンプレックスを抱え、抜け出したいけど抜け出せない－。キャラクターの心情にとても共感できたし、そういう悩みを抱える人に、ぜひ見てほしい」と力を込める。
　昨年８月、アイドルグループ「ＳＫＥ４８」を卒業。「絶対的なホーム」を飛び出し、女優として新たな道を歩み出した。「一からのスタートだと思っています。グループで満足のいく場所までいくのに時間がかかったように、（女優の仕事も）絶対的に時間がかかると思います。今はじっくり時間をかけ、３０代、４０代になって魅力的なお芝居ができるように頑張ります」
　「美女と野獣」ならぬ、「美女と非モテ」の恋愛をコミカルに描いた異色ラブコメ。「ちょっと変わっていますが、見ていて元気をもらえる、とてもすてきな恋愛ドラマに仕上がっています」。礼儀正しく、丁寧な受け答えの中に、芝居に対する熱意と覚悟を垣間見た。（本間英士）
　＜まつい・れな＞平成３年生まれ。愛知県出身。２０年に「ＳＫＥ４８」に加入し、「神７」に２度選出。昨年８月の卒業後は主に女優として活動し、ドラマ「フラジャイル」などに出演。３月放送開始の「神奈川県厚木市　ランドリー茅ケ崎」で連ドラ初主演。アニメや漫画、鉄道などが趣味で、好きなアニメ作品は「ぱにぽにだっしゅ！」。

http://dorama.info/drama-16881.html

http://www.nhk.or.jp/pyd/hatsukoi/