『真田丸』の茶々は、どこか無邪気な人です。脚本の三谷さんからは、言葉に裏を持たないでほしいという要望を受けて、冷静になれました。私の感覚からすると、茶々の生い立ちを意識するあまり “ややこしい人” を演じようとする “私” になってしまうって。そうではなく、一人の人としてあるために本当に拾わなければならない部分を見落とさないようにしつつ、脚本に忠実に演じていこうと思っています。今はその時、その状況を楽しんでいる茶々で。彼女はよく気の強い女性などと言われますが、それは癪(しゃく)だなと感じていたので、愛する存在を失ってきた哀しみゆえのもの、母としてのもの、それらを含めて強くなる女性でありたいと思っています。