こんな田舎にスカウトが来るなんて!
――平塚さんは、中学1年生の時に地元・静岡でスカウトを受けたそうですね。その当時のことを教えてもらえますか?
「はい。その時、ちょうど『ピチレモン』のオーディションも受けてたんです。書類選考に受かって何日か経った頃、学校帰りにマネージャーさんから声をかけられました」。
――「ピチレモン」のオーディションを受けていたことと、スカウトされた時期が一緒だったのは、たまたま?
「たまたまです。『こんな田舎にスカウトが来るなんて!』って、ビックリしました(笑)。スカウトって、渋谷とか原宿でやってるイメージだったから。お母さんも、最初は信じてなかったです」。
マネージャー「ひなの通ってた中学の近くで、かわいい子がいないか探してたら、たまたまデッキブラシを持って掃除してるひなを見かけたんです。ジャージ姿だったけど、遠目に見ても『かわいい子だな』って思いました」。
「えー! 掃除してるところも見られてたんですか!?」。
マネージャー「うん。それで、しばらくその辺を回ってたら、またジャージ姿のひなが下校してきたから、声をかけたんだよ」。
「あ〜。いつもジャージで帰ってたから(笑)」。
――そもそも、「ピチレモン」のオーディションに応募した理由は?
「モデルさんには憧れてたんですけど、『東京に行きたい』っていう気持ちの方が大っきかったです。お母さんと、『オーディションに受かったら、東京にいっぱい行けるじゃん!』って、ノリで応募しました(笑)」。
――おしゃれは好きだったの?
「うーん、普通だと思います。服も、お母さんが買ってきてくれたものを着回してた感じだし。小6くらいからファッション誌を読み始めたんですけど、洋服を見るというよりは、付録のバッグとかが目当てで買ってました(笑)」。
――なるほど。その後、「ピチレモン」のオーディションで見事にグランプリに輝き、事務所にも所属して芸能活動を始めますが、芸能界への憧れはあったの?
「ありました。もともとは、宝塚の人になりたかったんです。小5の時、友だちと一緒に市民ミュージカルに出たことがあって。大人から子供まで、すごい大人数で歌って踊るっていう舞台だったんですけど、それが楽しくて、『こういう世界に行きたいな』って思ってました」。
お兄ちゃんとは仲がいいけれど……
――学校でも目立つタイプだったんですか?
「いえ。そんなに積極的に前に出る方じゃなかったです。でも、小3の時に学級委員をやったんですよ。ちょうど転校してきたばっかりで、自己紹介も恥ずかしくてできなかったのに、なぜか自分から学級委員に立候補して」。
――そんなに学級委員がやってみたかったの?
「う〜ん、なんでだろう。覚えてないです(笑)。その後も、小5と中1の時に学級委員をやりました」。
――ステージの上でも、平塚さんはしっかりしてますもんね。習いごともたくさんやっていたようですが、最初にやったのは?
「ピアノです。3歳の時から中1まで習ってました。最初、お母さんはヴァイオリンかピアノを私にやらせたかったみたいなんですけど、ヴァイオリンは体に合わせて買い換えないといけないので、ピアノにしたって言ってました」。
――他にも、そろばん、公文、モダンバレエを習ってたんですよね。
「はい。そろばんは、小1の時に見学に行ったら楽しそうだったので習い始めました。行くたびに券みたいなのがもらえて、溜まったら商品と交換できるんですよ。それが面白くて通ってました。バレエは、スタジオの前を通った時に『衣装がかわいい!』って思って、何回か見学してから入りました」。
――ずいぶん見学するんですね(笑)。
「何回も見学してたら、バレエスタジオの人から『そろそろ入りませんか?』って言われて入ることになりました(笑)。今でも一応習ってるんですけど、お仕事が忙しくてほとんど行けてない状態です」。
――平塚家は、けっこう厳しい家庭なんですか?
「う〜ん。両親は怒る時はすっごい怒るんですけど、普段は優しいです。特にお父さんはひなに甘いんですよ。お兄ちゃんを起こす時は『おい、起きろよ』って感じなんですけど、私には『ひなちゃん、朝だよー』って」。
――ぜんぜん待遇が違うじゃないですか(笑)。お兄ちゃんはいくつ上?
「2つ上です。仲いいですよ。優しいし、ノリがいいし、ぜんぜん怒りません。どこかに出かけたら、毎回、ひなにおみやげを買ってきてくれるんですよ」。
――どんなおみやげ?
「この間もらったのは、“光るアメ”です。アメが刺さってる棒のスイッチを押したら、棒が光るんです。いつも何か買ってきてくれるので、私もお返しにプレゼントを買ってあげます」。
――ほんとに仲がいいですね。「原宿駅前ステージ」のライブでは、ファッションショーの時にメンバーがお題に答えるコーナーがありますよね。「お兄ちゃんに一言」みたいなお題もよく出ますが、ほんとにお兄ちゃんがいたら、恥ずかしくないですか?
「お題の時は、本当のお兄ちゃんのことはぜんぜん考えないです。お兄ちゃんのことを想像したら、『手つないで♡』とか絶対に言えないですよ! “現実とは別物”っていう感じです(笑)」。